[日活ポスター:ニ] 肉体の門
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【9240】 [日活ポスター:ニ] 肉体の門
1977年制作
監督:西村昭五郎
出演:加山麗子、山口美也子、志麻いづみ、渡辺とく子、宮下順子
☆戦後焼け跡文学の最高傑作と言われ、各社によって4度も映画化された、田村泰次郎の小説が原作。戦火で破壊つくされた東京有楽町の闇市で、戦死した夫、空襲で親を殺されたことなどで、孤独になってしまった女たちが、売春で身体を張って懸命に生きていく姿を描いた小説なので、ロマンポルノ版が最もリアルがあると高く評価された作品だ。日活自身も野川由美子、宍戸錠、鈴木清順監督で1964年に公開したのに続き2度目になる。
昭和21年。有楽町の薄汚れた公衆便所で一人の少女が、戦勝国側として駐屯する米兵にレイプされた。それを偶然見ていた復員兵の若い男。だがそれを咎めることもできないで、男は傍観しているだけだった。これが敗戦国の現実だ。やがてその少女は、残された防空壕を拠点に売春をして生きている女たちの一員に加わる。女たちはそれぞれ戦争で天涯孤独の身になって、生きるために仕方なく身体を売っている。そこにその復員兵も加わる。彼もまた戦争で運命を狂わされ、天涯孤独なった男だ。若くてハンサムなその男が加わったことで、生きるために無機質に売春をしていた女たちの心に、もやもやした感情が沸き起こり出す。それはまさに戦争の傷から立ち直ろうとする社会、女たちを象徴するかのようで…。
壮大で細部まで再現した闇市のセットは、かつて一般映画の雄であった日活の意地を見せるかのように素晴らしく、またこの作品がロマンポルノデビューだった主演の加山麗子がたまらなく美しいのだが、一方で美容などに構っていられない時代と立場を表現するために腋毛を剃らずに熱演しているなど、西村監督のリアリティーへのこだわりが感じられる傑作だ。
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